年長児は夏休みに入る前、「自分たちで生活を創り出す」をテーマに、園舎で1泊2日のお泊まり会をします。ゆたかまつり後から、スケジュール、持ち物、食べるものなどの相談を重ねていきます。自分たちのことを、自分たちのこととして受け止めること。人に楽しませてもらうのではなく、自ら喜びを創り出すこと。自分の有用感をいっぱい感じること。そんなことを大切にしながら、めいっぱい楽しむ2日間を作っていきます。何年か前までは武蔵五日市で川遊びをしていましたが、園外ではどうしても背の順に並ばせ、安全確保を余儀なくされる生活になってしまいます。その点、園舎は一人ひとりの中に見取り図が入っているので、自分で考えて行動できるのです。実は、保育者も外に出た方がずっと楽なのですが、通い慣れた園舎での生活創りは格別。ここ数年は、この形をとっています。
年少、年中児は絵本や日常の遊びを元に、年長児はオリジナルの創作で、自分たちの物語を紡いでいきます。劇あそびの会へ向けての活動は、客席の方を向いて、大きい声でセリフを言えるように練習するものではありません。役のイメージを持って、安心して表現すること。友だちとイメージを共有すること。そんなことを大切に、みんなで劇空間を楽しみます。
年長児に「秋の遠足」はありません。自分たちの興味関心を追求していくこと、友だちと話し合って物事を決めること。そんなことが、もう身についている時期だから、大人から「〇月〇日に〇〇へ行きましょう」なんて企画は、むしろ邪魔。主体的に生活を創る集大成として、日にちや目的地を自分たちで決めます。行き方や交通費を調べたりなど、自分たちで計画して実行する楽しさ・大変さを味わう貴重な機会となっています。
園生活の中で、さまざまに心を動かす3歳児、友だちとのかかわりも活発になりイメージがふくらんでいく4歳児、仲間と共に育つ中で表現を深めていく5歳児…。一年の最後に、日々の遊びや生活の中で、子どもたちがいろいろな方法で表現してきた作品を、園生活の写真やコメントと共にご覧いただきます。 絵の具や土粘土など、毎年趣向を凝らした造形コーナーがあり、丸1日遊んでいく人もいます。マシュマロ焼きやホットコーヒーサービスも。